「タリオン錠10mg」は、 アレルギー症状の原因となる、体内のヒスタミンなどの生成や働きを抑え、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状や皮膚のかゆみを改善します。
通常、アレルギー性鼻炎、じんましん、皮膚疾患に伴うかゆみの治療に使用します。
この薬は店頭販売のみです。
<成分・含量(1錠中)>
日局 ベポタスチンベシル酸塩 5mg
<効能又は効果>
<成人>
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症)
<小児>
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
<用法及び用量>
<成人>
通常、成人にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<小児>
通常、7歳以上の小児にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。
使用上の注意
<慎重投与>
(次の患者には慎重に投与すること)
腎機能障害のある患者〔本剤の血中濃度を上昇させることがある。
また、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、低用量(例えば1回量5mg)から投与するなど慎重に投与し、異常が認められた場合は減量、休薬するなど適切な処置を行う。〕
<重要な基本的注意>
1.
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
2.
長期ステロイド療法を受けている患者で、本剤投与によりステロイドの減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
3.
本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
4.
本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
副作用
<副作用等発現状況の概要>
<成人>
臨床試験(治験):総症例1,446例中、副作用が報告されたのは137例(9.5%)であり、その主なものは、眠気83件(5.7%)、口渇16件(1.1%)、悪心12件(0.8%)、胃痛7件(0.5%)、下痢7件(0.5%)、胃部不快感6件(0.4%)、倦怠感4件(0.3%)、嘔吐4件(0.3%)等であった。また、臨床検査値異常として本剤との因果関係が疑われたものは、総症例1,225例中64例(5.2%)で、主なものは、ALT(GPT)上昇1,209例中25件(2.1%)、尿潜血1,020例中11件(1.1%)、γ-GTP上昇1,130例中10件(0.9%)、AST(GOT)上昇1,210例中8件(0.7%)等であった。
使用成績調査(承認時~再審査期間終了時):総症例4,453例中、副作用が報告されたのは89例(2.0%)であり、その主なものは、眠気59件(1.3%)等であった。
<小児>
小児特定使用成績調査1):小児患者(5歳以上~15歳未満)1,316例中、副作用が報告されたのは14例(1.1%)であり、その主なものは眠気5件(0.4%)、口渇2件(0.2%)、蕁麻疹2件(0.2%)等であった。
臨床試験(治験):第III相試験における小児患者(7歳以上15歳以下)615例中、副作用が報告されたのは14例(2.3%)であった。その主なものは、眠気5件(0.8%)、肝機能検査異常2件(0.3%)、AST(GOT)上昇2件(0.3%)等であった。
<高齢者への投与>
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので注意すること。
<妊婦、産婦、授乳婦等への投与>
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立しておらず、また、動物実験で胎児への移行が認められている。〕
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず本剤を投与する場合には授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。〕
<小児等への投与>
低出生体重児、新生児、乳児又は幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
<提携>
宇部興産株式会社
<製造販売元>
田辺三菱製薬株式会社