「モニラック・シロップ65%」は、腸内で分解され有機酸(乳酸、酢酸等)となり、腸内でのアンモニアの産生や腸管吸収を抑え、血中のアンモニア濃度を低下させます。
また有機酸は、腸管の運動をうながす作用も持ちます。
通常、高アンモニア血症に伴う神経症状や手のふるえなどの症状の治療およびガスを出すためや、便秘の治療に用いられます。
*100mlと600mlの規格は販売が終了しました。
この薬は店頭販売のみです。(通販はできません。)
<組成>
成分(1mL中):有効成分・含有量
ラクツロース(C12H22O11)650mg
(日局ラクツロースとして0.91mL)
成分(1mL中):添加物
クエン酸水和物
<禁忌>
(次の患者には投与しないこと)
ガラクトース血症の患者[本剤はラクツロースのほか、ガラクトース(11%以下)及び乳糖(6%以下)を含有する。]
<効能又は効果>
高アンモニア血症に伴う下記症候の改善
精神神経障害、手指振戦、脳波異常
産婦人科術後の排ガス・排便の促進
小児における便秘の改善
<用法及び用量>
通常、成人1日量30~60mL(ラクツロース(C12H22O11)として19.5~39g)を高アンモニア血症の場合3回、産婦人科術後の排ガス・排便の目的には朝夕2回に分けて経口投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
小児便秘症の場合、通常1日0.5~2mL/kg(ラクツロース(C12H22O11)として325~1300mg/kg)を3回に分けて経口投与する。
投与量は便性状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
糖尿病の患者[本剤はラクツロースのほか、ガラクトース(11%以下)及び乳糖(6%以下)を含有する。]
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
α‐グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース)
臨床症状・措置方法
消化器系副作用が増強される可能性がある。
機序・危険因子
アカルボースにより増加する未消化多糖類およびラクツロースは、共に腸内細菌で分解されるため、併用により腸内ガスの発生や下痢等が増加する可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
高アンモニア血症に伴う症候の改善
総症例数1,515例中247例(16.3%)250件に副作用がみられ、主なものは下痢(軟便を含む)232件(15.3%)などの消化器症状であった。(副作用頻度報告終了時:1978.10)
産婦人科術後の排ガス・排便の促進、小児における便秘の改善
総症例数2,332例中95例(4.1%)107件に副作用がみられ、主なものは下痢(軟便を含む)44件(1.9%)、腹痛24件(1.0%)などの消化器症状であった。(副作用頻度報告終了時:1982.8) 以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など 適切な処置を行うこと。
<高齢者への投与>
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
<妊婦、産婦、授乳婦等への投与>
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
<製造販売元>
中外製薬株式会社